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仙台高等裁判所 昭和24年(を)321号 判決 1949年11月05日

被告人

阿部勇記

主文

原判決を破棄する。

本件を石卷簡易裁判所に移送する。

理由

弁護人庄司作五郞の控訴趣意は別紙のとおりである。

二の(5)について

記録を精査するも容量約一石入桶一個(証第七号)が被告人の所有に属するものと認むべき証拠がない。却て犯則事件顛末書の記載によれば該桶は他人の所有であることが認められる。而して、昭和二十四年四月法律第四十三号による改正前の酒税法第六十條第三項には政府の免許を受けずして酒類を製造したときは、其の製造に係る酒類並その機械器具及容器は之を沒收すると規定し、該物件の所有者の如何については何らの定めを存しないが夫等の物件が第三者の所有に属するときはこれを沒收し得ないと解釈すべきことは疑のないところである。さすれば原審が前記証第七号の桶一個を前記酒税法第六十條等三項に則つて沒收の言渡をしたのは違法である。論旨は理由がある。

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